コインの表裏
問題
あなたは目隠しをされているとします。
机の上にコインがあり、全部で何枚あるかはわかりませんが、そのうちの28枚は表を、残りは裏を向いています。
全てのコインを2つの山に分け(分けたそれぞれの山のコインの数は同数でなくても可)、それぞれに同じ数だけ表を向いたコインが含まれるにようにするには、どうしたらよいですか。
なお、目隠しはとってはダメですし、コインの表・裏は、触ってもわからないものとします。
答え
28枚のコインを適当に選んで一つの山をつくり、そのコインを全てひっくり返す
なぞなぞのように見えますが、れっきとした算数の問題です。
瞬時に感覚で思いつくような天才もいるようですが、私は凡人ですので、正攻法でいきます。
さて、解説です。
最初にあるコインを表が28枚、裏がわからないので、とりあえずn枚とします。
アプローチ方法がわからなければ、とりあえず小さい数で試してみると光が見えてくる可能性があります。
ということで、n=1でまずは試してみます。
そして山をどう分けるかですが、まず1枚と28枚でやってみましょう。
1枚の山を見てみましょう。
①もしこれが表だったら
1枚の山:表1枚 28枚の山:表27枚、裏:1枚
②もしこれが裏だったら
1枚の山:裏1枚 28枚の山:表28枚
①、②について、どうすればそれぞれの山の表の数が同じになるか考えてみましょう。
①、②ともに、28枚の山を全部ひっくり返せば、
①の場合
1枚の山:表1枚 28枚の山:表1枚、裏27枚
⇒ 両方の山の表が1枚に!
②の場合
1枚の山:裏1枚 28枚の山:裏28枚
⇒ 両方の山の表が0枚に!
見てください。見事に表の数が同じになりました。
ということは、28枚の山をとりあずつくって、ひっくり返せばうまくいくのかな
という仮説が立てられると思います。
では、一般化してみましょう。
28枚の表、n枚の裏について、28枚の山とn枚の山に分けます。そして、28枚の山のうちx枚が表であるとすると、
28枚の山:表x枚、裏28-x枚 n枚の山:表28-x枚、裏n-(28-x)枚
それでは、28枚の山をすべてひっくり返してみましょう。
すると、
28枚の山:表28-x枚、裏x枚 n枚の山:表28-x枚、裏:n-(28-x)枚
見事に、表の数が28-x枚で同じになりました。
つまり、nがいくら※であろうとこの仮説が成り立つということがわかります。
※厳密には、nが0以上の整数。xが0以上28以下の整数
よって、答えは、28枚のコインを適当に選んで一つの山をつくり、そのコインを全てひっくり返すです。