トイレットペーパーの長さ
問題
半径2cmの芯に紙の厚さ0.2㎜のペーパーが巻かれた、半径6cmのトイレットペーパーがある。このトイレットペーパー1ロール分の紙の長さはどのくらいか。
答え
1600πcm(約50m)
色々な解き方ができる面白い問題です。
小学生でも理解できる解法として、私がエレガントと感じたものは以下のとおりです。
トイレットペーパーを引き伸ばすと、縦0.02cmの長方形となります。
この長さをLcmとすると、この長方形の面積は、0.02L㎠となります。
この面積が何と等しいかというと、ロールに巻かれた紙の部分の面積です。
これは、半径6cmの円から半径2cmの円の面積を除いた部分ですので、
π(6*6-2*2)=32π
と表されます。
よって、
0.02L=32π
L=1600π (cm)
となります。16πmですので、約50mですね。
積分の考え方にもつながるエレガントな解法ですね。
ちなみに私は、最初はこのようなエレガントな解法が思い浮かばず、力ずくで解きました。
厚さのある紙ですので、芯に密着する1巻き目のペーパーの長さは、厳密に半径2.02㎝の円周という訳にはいきません。したがって、半径2cmの円周と2.02㎝の円周の平均値2.01㎝を1巻き目のペーパーの長さとします。
同様に2巻き目、3巻き目と足して、最後の巻きが半径5.99㎝の円周となるように、円周の長さを足し合わせていきます。
すると、以下のように表せます。
2π(2.01+2.03+2.05+2.07+ ・・・+5.99)
(2.01+2.03+2.05+2.07+ ・・・+5.99)の部分は、初項2.01、公差0.02、末項5.99の等差数列です。
項数は、1+(5.99-2.01)/0.02=200 ですので、
(2.01+5.99)*200/2=800
となります。
よって、
2π(2.01+2.03+2.05+2.07+ ・・・+5.99)=1600π(cm)
以上が、数列で無理矢理解いたパターンでした。
このほか、平均値を使うという方法もあるようです。
半径6㎝の円と半径2cmの円の円周の平均値は、(12π+4π)/2=8π
巻き数は、(6-2)/0.02=200巻き
したがって、8π*200=1600π
色々な解き方があって面白いですね。
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